「仕事は順調だけど、なんとなく孤独だ」
「友達は多いけど、将来が不安で仕方ない」
もしあなたが「幸せなはずなのに、何かが足りない」と感じているなら、それは「心の栄養バランス」が崩れているのかもしれません。
日本の幸福学研究の第一人者、前野隆司教授(慶應義塾大学)は、膨大なアンケート調査を統計処理し、私たちの「主観的な充実感」が、実はたった4つの要素で構成されていることを突き止めました。
今回は、あなたの人生に足りないピースが見つかる「幸せの4つの因子」について解説します。
幸せを作る「4つの成分」
前野教授の研究によると、以下の4つが揃った時、人は深い充足感を感じます。
- 「やってみよう!」因子(自己実現と成長) 夢や目標を持ち、強みを活かしてワクワクしている状態。「コンピテンス(有能感)」とも言われます。
- 不足すると: 「やる気が出ない」「毎日が退屈」になります。
- 「ありがとう!」因子(つながりと感謝) 人を喜ばせたり、家族や友人を大切にしている状態。「愛着」や「利他」の心です。
- 不足すると: 「孤独」「誰も助けてくれない」と感じます。
- 「なんとかなる!」因子(前向きと楽観) 失敗してもくよくよせず、「まあいいか」と切り替えられる状態。「自己受容」や「レジリエンス」です。
- 不足すると: 「失敗が怖い」「不安で眠れない」になります。
- 「ありのままに!」因子(独立とマイペース) 他人と比較せず、自分軸を持っている状態。前回の記事31で紹介した「社会的比較の克服」にあたります。
- 不足すると: 「あの人が羨ましい」「世間体が気になる」と悩みます。
あなたのバランスはどうですか?
面白いのは、「どれか一つだけ突出していても、幸せにはなれない」ということです。
例えば、「やってみよう!(仕事の成功)」がすごく高くても、「ありがとう!(人間関係)」が低いと、孤独な成功者になってしまいます。 逆に、「ありがとう!」が高くても、「ありのままに!」が低いと、他人に振り回されて疲れてしまいます。
主観的充実感とは、この4つの因子の「バランスの良さ」から生まれるのです。
まとめ:足りない栄養をサプリで補うように
今のあなたに欠けているのは、どの因子でしょうか?
- やりがいがないなら、新しい趣味を。(やってみよう)
- 孤独なら、誰かに連絡を。(ありがとう)
- 不安なら、楽観的な言葉を。(なんとかなる)
- 嫉妬してしまうなら、スマホを置いて自分に集中を。(ありのままに)
食事の栄養バランスを整えるように、心の4つのバランスを意識してみてください。 「あ、これが足りなかったのか」と気づくだけで、心はスッと軽くなり、確かな充実感が戻ってくるはずです。
![幸せのメカニズム 実践・幸福学入門 (講談社現代新書) [ 前野 隆司 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/2385/9784062882385_1_6.jpg?_ex=128x128)
