「もっとポジティブに考えよう!」 「ネガティブな発言はダメ」
SNSや職場で、このような言葉に疲れを感じたことはありませんか? 落ち込んでいる時に「前向きに」と言われると、自分の感情を否定されたように感じて、余計に苦しくなってしまうものです。
もしあなたが、ポジティブシンキングを「どんな時でも明るく振る舞うこと」だと思っているなら、それは大きな誤解です。そして、その誤解こそが生きづらさの原因かもしれません。
このサイトの最初の記事となる今回は、多くの人が陥りがちな「ニセモノのポジティブ」と、科学が証明する「本当のポジティブ」の違いについて解説します。
「エセ・ポジティブ」の罠
辛い感情に蓋をして、無理やり笑顔を作ることを、心理学の専門用語で「トキシック・ポジティビティ(有害なポジティブさ)」と呼びます。
「悲しい」「悔しい」といったネガティブな感情は、人間に備わった重要なアラート機能です。これらを無視して無理にポジティブに振る舞うことは、心にとって毒になります。ネガティブな思考自体は、リスク管理や問題解決のために必要な能力でもあります。
本当のポジティブ思考とは、ネガティブな感情を排除することではありません。「今は辛いんだな」と自分の状態を認めた上で、「それでも、まだできることはある」と視点を切り替える力のことを指します。
ゼロからプラスへ:ポジティブ心理学の誕生
このサイトでは、単なる精神論ではなく、「ポジティブ心理学」という学問に基づいた情報を発信します。
1998年、アメリカ心理学会の会長であったマーティン・セリグマン博士は、これまでの心理学が「心の病を治す(マイナスをゼロにする)」ことに偏りすぎていたと指摘しました。そして、「普通の人が、より幸せに生きる(ゼロをプラスにする)」ための研究として、ポジティブ心理学を提唱しました。
つまり、このサイトが目指すのは、あなたを無理やりハイテンションにすることではありません。科学的なアプローチで、心の「基礎体力」を上げることです。
幸せは「技術」で高められる
セリグマン博士らの研究により、幸せや楽観性は、生まれ持った性格だけで決まるのではなく、後天的にトレーニングできる「スキル」であることがわかってきました。
- 寝る前に3つの良いことを書く
- 自分の強みを知る
- 物事の捉え方(フレーム)を変える
こうした小さな習慣の積み重ねが、脳の配線を変えていきます。
これからこのサイトでは、世界中の研究で効果が実証された具体的なメソッドを一つずつ紹介していきます。 「性格を変える」のは大変ですが、「習慣を変える」ことは今日からできます。
まずは、「無理に笑わなくていい。ただ、視点を少し変えるだけでいい」ということを覚えておいてください。それだけで、肩の荷が少し降りるはずです。

