「最近、パートナーとの会話が弾まない」 「子供が学校の話をしてくれなくなった」 「部下との距離が縮まらない」
もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、普段の「聞き方」に原因があるかもしれません。
私たちはよく、「相手が落ち込んでいる時にどう励ますか」が大事だと思っています。しかし、カリフォルニア大学のシェリー・ゲーブル教授の研究によると、人間関係の質を決めるのは「辛い時の励まし」ではなく、「良いニュースがあった時の反応」であることが分かっています。
今回は、相手の幸せを自分のことのように喜ぶコミュニケーション術、ACR(Active Constructive Responding:積極的・建設的反応)について解説します。
あなたはどのタイプ? 4つの反応パターン
例えば、パートナーが「やった! プロジェクトが成功して昇給したよ!」と嬉しそうに報告してきたとします。 あなたなら、どう返しますか?
心理学では、反応の仕方を以下の4つに分類しています。
- 【積極的・破壊的】😈(あら探し) 「え、でも責任重くなるんでしょ? 残業増えるんじゃないの?」 → 相手の不安を煽り、水を差す反応。
- 【消極的・破壊的】😑(無視) 「ふーん。それより、今日の夕飯なに?」 → 話題を変えて、関心を示さない反応。実はこれが最も関係を悪化させます。
- 【消極的・建設的】🙂(生返事) 「へえ、よかったね。おめでとう」 → 言葉は肯定的ですが、スマホを見ながらだったり、声のトーンが低い反応。「会話終了」の合図になります。
- 【積極的・建設的】😍(ACR) 「すごいじゃない! 頑張ってたもんね! 具体的にどんな成果が出たの? 今夜はお祝いしよう!」 → 目を見て、相手以上のテンションで喜び、「質問」をして話を広げる反応。
唯一の正解は「ACR」だけ
衝撃的な事実ですが、良好な関係を築けるのは4番目の「ACR」だけです。 「生返事(パターン3)」は、悪気はなくても相手に「あなたに関心がない」というメッセージを送ってしまいます。
ACRを行うことで、相手は「自分は理解されている」「大切にされている」と感じ、喜びが倍増します(これをキャピタリゼーション効果と呼びます)。
今日からできる「質問」の魔法
ACRを実践するコツは、単に「おめでとう」と言うだけでなく、「そのニュースについて質問すること」です。
- 「一番嬉しかった瞬間はどこ?」
- 「どうやって成功させたの?」
- 「それを聞いてどう思った?」
相手が得た「良いこと」を、もう一度相手の口から語らせてあげてください。その追体験こそが、あなたと相手の絆を深める最強の接着剤になります。
次に誰かが「聞いて! いいことがあったの!」と近寄ってきたら、それはチャンスです。スマホを置いて、身を乗り出し、「詳しく聞かせて!」と言ってみましょう。

