才能なんて関係ない?「失敗」が怖くなくなる魔法の言葉「まだ(YET)」

レジリエンス・逆境対応
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「あの人は才能があるから成功したんだ」 「私には向いていないから、もう諦めよう」

新しいことに挑戦して上手くいかなかった時、こんな風に考えてしまうことはありませんか?

もしあなたが、「能力は生まれつき決まっていて、変わらないもの」だと思っているなら、それは非常にもったいない思い込みです。 心理学の世界では、この思い込みこそが、あなたの成長を止めている最大のブレーキであることがわかっています。

今回は、スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック教授が提唱した、人生を劇的に変えるグロース・マインドセット(しなやかな心)についてお話しします。

2つの「マインドセット(心の持ちよう)」

ドゥエック教授は、人間には大きく分けて2種類の考え方があることを発見しました。

1. フィックスト・マインドセット(硬直した心)
  • 「能力は生まれつき決まっている」と考える。
  • 失敗=「自分に才能がない証拠」と捉えるため、失敗を極端に恐れる。
  • 努力することを「才能がない人がすること」だと軽蔑する。
2. グロース・マインドセット(しなやかな心)
  • 「能力は努力や経験で伸ばせる」と考える。
  • 失敗=「成長のためのデータ」「学びのプロセス」と捉える。
  • 努力こそが脳を賢くすると信じている。

あなたはどちらのタイプに当てはまりましたか? 実は、多くの人が無意識のうちに前者の「硬直した心」を持ってしまっています。だからこそ、失敗すると「自分はダメな人間だ」と全人格を否定されたような気分になってしまうのです。

脳は死ぬまで成長する

朗報なのは、このマインドセットは後天的に変えられるということです。 最新の脳科学では、脳は何歳になっても新しい神経回路を作り出せることが証明されています(神経可塑性)。つまり、筋肉と同じで、脳も使えば使うほど性能がアップするのです。

「失敗した」ということは、「能力が足りない」のではなく、「今のやり方では上手くいかないことがわかった(脳が学習した)」という成功の一歩に過ぎません。

魔法の言葉「まだ(YET)」

では、どうすれば「しなやかな心」を手に入れられるのでしょうか? ドゥエック教授は、あるたった一言を付け足すだけでいいと言います。

それは、まだ(YET)という言葉です。

  • 「私にはできない」→「私にはまだできない(これからできるようになる)」
  • 「わからない」→「まだわからない(これからわかるようになる)」

この言葉を付け加えるだけで、脳は「現在は通過点であり、未来には可能性がある」と認識し始めます。 壁にぶつかった時は、自分自身にこう言い聞かせてあげてください。 「大丈夫、私はまだその方法を知らないだけだ」と。

失敗は行き止まりではありません。成長という長い階段の、単なる一段目なのです。

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